トランス脂肪酸フリーのショートニングとは?メリットや注意点を解説
ショートニングというと、なんとなく体に悪いというイメージをもつ方は多いでしょう。しかしなかには、体に悪影響といわれるトランス脂肪酸がほとんど含まれないショートニングも存在します。
本記事では、そんなトランス脂肪酸フリーのショートニングについて下記を中心に解説しています。
・トランス脂肪酸フリーショートニングとは
・普通のショートニングとの違い
・トランス脂肪酸フリーショートニングのメリット・見極め方
トランス脂肪酸フリーショートニングの注意点も紹介しているので、気になる方はぜひ参考にしてくださいね。
トランス脂肪酸フリーショートニングとは
トランス脂肪酸フリーショートニングとは文字どおり、トランス脂肪酸の含有率が低いショートニングのことを指します。「オーガニックショートニング」と呼ばれることもあります。
原料と製法を工夫することにより、トランス脂肪酸がほとんど含まれないのが特徴です。
普通のショートニングとの違い
普通のショートニングとトランス脂肪酸フリーショートニングの違いは、原料と製造方法です。
普通のショートニング
・主な原料は大豆油やコーン油
・製造過程で「水素添加」が必要
トランス脂肪酸フリーショートニング
・主な原料はパーム油(アブラヤシの果実)
・製造過程で「水素添加」が不要
普通のショートニングの主な原料は大豆油やコーン油であるのに対し、トランス脂肪酸フリーショートニングでは、主にパーム油(アブラヤシの果実)が使われます。
普通のショートニングの原料である大豆油やコーン油は常温では液体のため、固体の油脂に加工するために製造過程で「水素添加」が必要になります。トランス脂肪酸はこの水素添加の過程で生じるものです。
一方、トランス脂肪酸フリーショートニングの原料であるパーム油は、天然の硬化油です。「水素添加」をしない特殊な加工が可能なため、トランス脂肪酸がほとんど含まれていません。(ただし、完全にゼロというわけではありません。)
とはいえ、大手企業を中心にショートニングやマーガリンのトランス脂肪酸の低減化に関する取り組みも進んでいます。普通のショートニングでも、以前に比べるとトランス脂肪酸の含有量は減少傾向にあるのです。
トランス脂肪酸は体に悪いの?
諸外国の研究結果では、トランス脂肪酸の過剰摂取により、心筋梗塞などの冠動脈疾患や肥満、アレルギー性疾患などのリスクが高まることが指摘されています。
そのため、生活習慣病が社会問題となっている国では、トランス脂肪酸の使用が規制されたり、使用量の上限が設けられていたりするところもあります。
WHO(世界保健機関)によると、1日の勧告摂取量は「総エネルギー摂取量の1%未満」。性別や年齢にもよりますが、1日あたりおよそ2gです。
農林水産省のデータでは、日本人のトランス脂肪酸摂取量は平均すると総エネルギー摂取量の0.3%であることがわかっています。そのため、日本人の一般的な食生活の場合は、トランス脂肪酸の摂取による健康への影響は小さいと考えられています。
とはいえ、脂質に偏った食生活をしている人やたくさん食べ過ぎる人は注意が必要です。またそもそもトランス脂肪酸は、人間にとって不可欠なものではないため、できるだけ摂取を控えることが理想といえるでしょう。
トランス脂肪酸フリーショートニングのメリット
トランス脂肪酸フリーショートニングには以下2つのメリットがあります。
トランス脂肪酸の摂取量を抑えられる
トランス脂肪酸フリーショートニングは、硬化油であるパーム油を原料とするため「水素添加」の必要がなく、トランス脂肪酸がほとんど含まれていません。
普通のショートニングに比べるとトランス脂肪酸の摂取量を抑えられるので、脂質の摂りすぎが気になる方にとっての選択肢になるでしょう。
軽い食感を楽しめて家庭でも使いやすい
トランス脂肪酸の摂取量を抑えながら、パンやクッキーの食感をよくできるのもメリットのひとつです。パンの場合はバターを使うよりもふわふわの軽い口あたりに、クッキーの場合はサクサクの食感が楽しめます。
トランス脂肪酸フリーショートニングなら、小さいお子さんのいる家庭でも使いやすいので、日常的にパンやお菓子作りを楽しみたい方にぴったりです。
トランス脂肪酸フリーショートニングの見極め方
「トランス脂肪酸は控えたいけれど何をすればいいかわからない」という方も多いでしょう。ここではトランス脂肪酸フリーショートニングの見分け方を2つお伝えします。
加工食品に含まれている場合
加工食品の場合は、残念ながらトランス脂肪酸フリーショートニングかどうかを見分ける術はありません。
ショートニングが加工食品に含まれているときは、原材料表示では「ショートニング」や「植物油脂」と記載されていることがほとんどです。
原料である「パーム油」とは記載されていないため、原材料表示からトランス脂肪酸フリーショートニングが使われているかどうかは判断できません。
加工食品でトランス脂肪酸の摂取量を減らすには、ファストフードやスナック菓子などショートニングが使われている食品を控えるのが最適解といえます。
ショートニングを購入する場合
自分でショートニングを購入する場合は、トランス脂肪酸フリーと謳われているものや有機JAS認証を取得しているオーガニックショートニングを選ぶとよいでしょう。また欧米のオーガニック認証を取得しているかどうかも選ぶ際の目安になります。
オーガニックショートニングは原材料などにもこだわって作られているので、口に入れるものはしっかり厳選したい方におすすめです。
トランス脂肪酸フリーショートニングの注意点
最後に、トランス脂肪酸フリーショートニングの注意点を2つお伝えします。
過剰摂取は避ける
トランス脂肪酸がほとんど含まれないからといって、気にせずたくさん摂ってよいというわけではありません。
トランス脂肪酸フリーショートニングの原料であるパーム油も、摂りすぎはさまざまな健康リスクが指摘されています。健康のためには、油の摂取量だけでなくバランスの取れた食事を心がけることが大切です。
環境問題に配慮した商品を選ぶ
原料となるパーム油は、世界でもっとも消費量の多い油です。世界の生産量の85%がインドネシアとマレーシアで生産されています。
プランテーションを作るために熱帯林の伐採が進んだことで、熱帯雨林や泥炭地の破壊や火災、それによる野生動物への影響などさまざまな問題を抱えている現状があります。
そのためトランス脂肪酸フリーショートニングを購入する際は、持続可能な有機農法を実践しているなど、環境問題に配慮した商品を選ぶことも大切といえるでしょう。メーカーのホームページなどで、コンセプトや農法、ポリシーなどを確認してみてくださいね。
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原料と製法を工夫することでトランス脂肪酸がほとんど含まれない、トランス脂肪酸フリーショートニング。トランス脂肪酸の摂取量を抑えられるため、家庭で気軽に使えるのが魅力です。
購入する際は、JAS認証を取得したオーガニックショートニングを選んでみてくださいね。
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